セールスコピーライティングはDRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)の要素の一つです。この記事ではコピーライティングの基礎知識について学ぶことができます。
セールスコピーライティングとは何か、なぜ必要なのか、DRMとの関係など、オンラインビジネスで必須のスキルであるコピーライティングの全体像を解説していきます。
目次
セールスコピーライティングとは文章で売る技術
セールスコピーライティングとは一体どのようなものなのでしょうか。
端的にいえば、セールスコピーライティングとは文章で商品やサービスを売る技術のことです。対面で販売する場合は営業マンがいて、営業マンが巧みなセールストークで顧客に商品を販売していきますよね。その営業活動を文章で行うのがセールスコピーライティングです。
この技術は、主にアメリカで発達したものです。約150年前に、アメリカで初めて通信販売というビジネスが生まれました。当時はもちろんインターネットがなかったので、郵便で手紙を送って注文をとっていたんですね。その際に送っていたものが、セールス文句を書いた手紙だったことから、今でもセールスレターと呼ばれています。
インターネットが登場するまでは、基本的にDM(ダイレクトメール)などで紙のセールスレターを送っていました。通販会社では今でもこの手法が使われていますよね。現在はEメールやSNSなどで簡単にセールスレターを送ることができます。
しかし、紙のセールスレターとWebのセールスレターでは決定的に違うことがあります。それは、郵便にかかる送料です。
オンラインでは1人にメールを送ろうが、1万人に送ろうが、ほとんど費用はかかりません。しかし、ダイレクトメールを1万人に送るとなると、60~80万円ほどの費用がかかります。10万人に送ったら約500万円ほどコストがかかってしまうのです。
そのため昔の通販会社は、莫大な送料を払っても利益が出るように、どんなワードを使えば反応が上がるか、どういう言い回しをすれば売れるのかということを、一文一文丁寧にテストしてきました。
だから、アメリカでは100年以上の時間をかけてセールスコピーライティングが研究されてきたといっても過言ではありません。ちまたに出回っているコピーライティングの本や情報商材なんかも、もとは全てアメリカから輸入してきた情報です。
そして、インターネットが登場して、通販ビジネスにブレイクスルーが起きました。送料をかけなくても、電子メールでセールスレターを送れる時代がきたからです。メールを使わなくてもWeb上に掲載しておくだけで、人目に触れることができるようにもなりました。
しかしその影響で、ろくにセールスコピーを学ばずにレターを書く人が増えたので、ネット上にあるセールスレターはクオリティの低いものが多くなってしまったのです。
だからこそ、しっかりとセールスコピーライティングを学べば、競合をしり目に高い成約率をたたき出すことができるようになります。つまり、売上が伸びるということです。インターネットが全盛の現在では、セールスコピーライティングはオンラインビジネスのセールススキルということができます。
セールスレター以外にコピーライティングを活用する3つの場面
セールスコピーライティングはセールスレターを書く以外にも役に立ちます。というか必須のスキルです。
ランディングページ(LP)
まず、ランディングページ(LP)です。ここでいうランディングページとは見込み客リストを獲得するためのページを意味しています。オプトインページとも呼ばれます。
ランディングページの目的は商品を販売することではなく、メールアドレスや名前を獲得すること。つまり、メルマガなどに登録してもらうためのページです。
しかし現在は、ユーザーのネットリテラシーが高くなっているので、簡単にメールアドレスを登録してくれません。そこで必要となるのが、セールスコピーライティングのスキルです。
メルマガ
メルマガに登録してもらった後には、もちろんメルマガを読んでもらわなければいけません。でも、あなたも心当たりがあるかもしれませんが、さまざまなメルマガに登録しすぎて毎日メールがたくさん届くので、メールを開封すらしないということがあると思います。
ボクたちはそんな状況の中で、メールを開封してもらい、メルマガを読んでもらわなければいけません。ここで必要になるのも、やはりセールスコピーライティングのスキルです。
動画スクリプト
最近では文章だけでなく、メールで動画を送ったり、セールスレターに代わってセールス動画を使う企業も増えています。実際に、オンラインのトラフィックに動画が占める割合は、年々増えてきているのです。
今後は5Gが普及して、ネットのスピードが格段に向上するので、動画はますます活用されるようになるでしょう。
しかし、動画を作るためにも、元となるスクリプトが必要です。そのスクリプトはどうやって書くのでしょうか? そうです、コピーライティングのスキルを使って書くのです。だから、動画を活用するにしてもセールスコピーライティングのスキルが必要なんですね。
このように、オンラインでビジネスを行うなら、セールスコピーライティングは必須のスキルですし、最初にこれを学んでおけば、有利にビジネスを進めることができます。
ぜひ、この機会にセールスコピーライティングのスキルを習得してみてください。
セールスコピーライティングを学ぶ4つのメリット
ここまでで、セールスコピーライティングの概要がある程度つかめたかと思います。それでは、セールスコピーライティングを学ぶことにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
セールスコピーライティングには以下の4つのメリットがあります。
- オンラインでのセールススキルが身につく
- オンラインでの集客スキルが身につく
- ビジネス市場で希少価値の高い人材になれる
- ネットで起業できる
オンラインでのセールススキルが身につく
まず、オンラインでのセールススキルが身につきます。ビジネスを行ううえで重要な2つのスキルは「セールス」と「集客」です。その内の一つであるセールススキルが身につくのです。これは、セールスレター以外にも、ランディングページやメルマガ、動画でも使えるスキルでしたね。
オンラインでの集客スキルが身につく
次に、ビジネスで重要なもう一つのスキルである「集客」のスキルが身につきます。
集客に関しては、本来セールスコピーライティングを含めたDRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)が重要なのですが、セールスコピーライティングのスキルがあるだけでも集客を成功に導くことができます。なぜなら、広告を打てば集客ができるからです。
広告を打つには費用がかかりますが、ダイレクトメールを郵便で送るのと同じことで、広告費を支払っても利益が出るようにすればいいのです。利益を出すためには、少ない広告費でより多くのお客を集めることができなければいけません。
つまり、CVR(成約率)を高めることが重要なのです。そして、セールスコピーライティングはCVRを高める武器になります。セールスコピーライティングをマスターすると集客ができるようになるというのは、こういう理由からです。
ビジネス市場で希少価値の高い人材になれる
3番目に、ビジネス市場で希少価値の高い人材になれるというメリットがあります。この日本に、高い成約率を出せるセールスコピーライターがどれほどいるでしょうか。コピーライターと名乗る人は大勢いますが、一体どれほどの実力なのでしょうか。
有名なコピーライターに糸井重里さんがいますよね。ほぼ日刊イトイ新聞というウェブサイトを運営している方です。
糸井さんはイメージコピーを書いたら超一流です。しかし、セールスコピーで高い成約率が出せるでしょうか? 彼のセールスコピーを見たことがないのでなんとも言えませんが、おそらく難しいのではないでしょうか。なぜなら、彼はテレビCMなどのイメージコピーを専門とするコピーライターだからです。
セールスコピーの良し悪しは成約率で決まります。感動する文章やおしゃれなフレーズが書けても意味がありません。そして、これだけオンラインビジネスが増えているにも関わらず、腕のあるセールスコピーライターは圧倒的に不足しています。
そのため、あなたが成約率の高いセールスコピーを書けるようになれば、希少価値の高い人材になることができるのです。
ネットで起業できる
4番目のメリットは「ネットで起業できる」というものです。まず、最も簡単な起業方法は、オンラインでビジネスをしている個人や企業に対して、コピーライティングを代行することが考えられます。
良い商品を持っているけれど、あまり売れないという人は案外たくさんいます。そういう人に売上の一部をチャージするといった成果報酬でオファーをすれば、相手のリスクはありませんので、仕事を得られる可能性が高くなるでしょう。実際にボクも、優秀なコピーライターがいたら依頼をすると思います。
しかし、実際はもっと良い起業の方法があります。それは、自分自身で商品を作り、自分自身で販売するというものです。これには時間がかかりますが、稼げる金額がまったく変わってきます。
とくにデジタルコンテンツを作り販売すれば、原価がほとんどかからないので、利益率90%以上のビジネスモデルを構築することもできます。実は優秀なセールスコピーライターを市場でほとんど見かけない理由は、それらコピーライターの多くが自分自身でビジネスを始めてしまうからなのです。
このように、セールスコピーライティングを学ぶと、「セールススキルが身につく」「集客スキルが身につく」「希少価値の高い人材になれる」「ネットで起業できる」という4つのメリットがあります。
セールスコピーとイメージコピーの違い
先ほどちらっと糸井重里さんの話が出ましたが、彼はイメージコピーにおいて超一流のコピーライターだと書きました。でも、セールスライターではありません。
それでは、セールスコピーとイメージコピーはどのように違うのでしょうか。それは、上の2つの広告を見てもらえればわかると思います。
左側は再春館製薬所のドモホルンリンクの広告です。右側は資生堂のマキアージュの広告です。同じ化粧品でも、広告の方法がまったく異なることがわかるでしょう。
資生堂マキアージュの広告は、乃木坂46の白石麻衣さんの顔がアップで映されていて、コピーは「レディにしあがれ。」の一文だけです。なんとなくオシャレなイメージが湧きますよね。
このような、イメージアップやブランド価値を高める効果を狙ったコピーをイメージコピーと呼び、イメージコピーが用いられる広告のことをイメージ広告と呼びます。
反対に、再春館製薬所のドモホルンリンクの広告は、所せましと文章が書きこまれていますよね。「40代の悩みのある肌にこそ、手応えを感じていただけるはず。」と、キャッチコピーでしっかりターゲティングをしていますし、その横にも売り込みの文章が書かれています。
実際には、この広告ページは縦に長いもので、この下にはもっと長い売り込みが続くのです。このような、明確に売り込みを行うコピーをセールスコピーと呼びます。
そして、マキアージュの広告と最もことなる部分が、「無料お試しセットのお申込みはこちら」というように、注文ボタンがあることです。セールスコピーでは、必ず注文を得るなどの目的があり、その目的に向かって文章を組み立てていきます。
そして、目的に沿って読者に何かしらのレスポンスを求めることから、このような広告をレスポンス広告と呼ぶのです。そして、レスポンス広告には必ずセールスコピーが使われます。
ちなみに、資生堂は日本のイメージ広告のトッププレイヤーで、再春館製薬所はレスポンス広告のトッププレイヤーです。イメージコピーが機能するのは、年商で300億円以上の企業だといわれています。
そのため、ボクたち小規模事業者はイメージ広告ではなく、レスポンス広告からセールスコピーを学ばなければいけません。
「広告とは印刷されたセールスマンだ」
この言葉は、100年以上前にジョン・E・ケネディというコピーライターが言ったものです。
彼が放ったこの一言は広告の概念を革新しました。
1904年の春、アルバート・ラスカーという広告会社の社長が「広告とは何か」という疑問に対する答えを探していました。そこにジョン・E・ケネディという男から1枚のカードが届きます。
そこには、「私はあなたに広告とは何かを教えることができる。あなたはこれを知らないはずだ」と書かれていました。そこで、アルバート・ラスカーは彼に会ってみることにしたのです。
そして初めての会合で、ジョン・E・ケネディはラスカーの疑問に対する答えを出しました。それが「Salesmanship in print」、つまり「広告とは印刷されたセールスマンだ」という定義です。
それまで一般的に、「広告とはニュースだ」と思われていました。そのため、ラスカーは目から鱗が落ちる思いだったでしょう。
つまり、広告とはセールスマンが対面でセールスをするように、紙にセールストークを印刷したものだということです。当時は広告といえば紙媒体が主流でしたので、「印刷された」という表現になっています。現在のオンラインビジネスでいえば、「Salesmanship online」というところでしょうか。
つまり、広告に書かれるセールスコピーは、セールスマンのセールストークのようでなければいけないということです。そして、セールスコピーの良し悪しはイメージではなく、成約率で判断されます。いくら文章がきれいでも、売れなければ意味がないのです。
広告とは印刷されたセールスマンだ
ジョン・E・ケネディ
ボクたちのようなオンラインビジネス従事者は、この言葉を肝に銘じなければいけません。
セールスにおいて重要な3つの要素
ここまで、オンラインでセールスを行うには、セールスコピーライティングのスキルが必要だと説明してきました。これは本当です。でも、ここではもっと本質的な話をしようと思います。
上の図にセールスにおいて重要な3つの要素と書きました。
その3つとは、「リスト」「オファー」「セールスコピーライティング」です。しかも、3つとも同じように重要なわけではありません。この3つには順位があります。つまり、リストが最も重要で、オファーが2番目、セールスコピーライティングは3番目という順番です。
これを聞くと、「なんだ、コピーライティングはあまり重要じゃないじゃん」と思うかもしれません。その考えは半分正しくて半分間違いです。
つまり、セールスコピーライティングが重要なことに変わりはないのですが、セールスコピーの前にもっと重要なことがあるということです。それが、リストとオファーなのです。
よく、セールスコピーライティングを教えている人は、「セールスコピーライティングだけ学べばすぐに売れるようになる、問題は全て解決する」といったニュアンスのことを言います。でも、それは嘘です。
セールスコピーライティングを学んだだけでは、問題は解決されません。彼らがそのような言い方をするのは、セールスコピーライティング自体が彼らの商品だからです。
もちろん、優秀なセールスコピーは威力抜群ですが、本来セールスとはそんなに単純なものではありません。セールスには正しい順番があります。
リスト(Who)
第一に「Who(誰に売るか)」ということを考えなければなりません。つまり、ニーズのある人に売るということです。反対に言えば、あなたの商品が不要な人にセールスをかけても意味がありません。
上手いセールスコピーが書けたとしても、元々あなたの商品を必要としていない人にいくら売り込んだって、売れるわけがないのです。それはスパムであって、迷惑行為といいます。そうではなく、あなたの商品を必要としている、もしくは興味を持っている人にセールスをするのです。
セールスの基本は、というかビジネスの基本ですが、需要のあるところで勝負をすること。そのため最初に、ニーズのある「見込み客リスト」を作ることから始めなければいけません。これがリストが最も重要である理由です。
オファー(What)
次に考えるべきは「What(何を売るか)」ということです。もちろん、あなたの商品やサービスを売るのですが、実はあなたが売るものはそれだけではありません。あなたは、商品を含めたオファーを売らなければいけないのです。
オファーとは取引条件のことですが、割引や特典など、あなたが見込み客に提案するもの全てのことだと思ってください。
お客さんは当然、あなたの商品と他社の類似品とを比較しています。他社より質の高い商品だったとしても、値段が高い、他社の方がアフターフォローがしっかりしているなどの理由で、失注しまうことがあるでしょう。また、競合というのは、思っている以上に多いものです。
例えば、映画館の競合は他社の映画館だけではありません。DVDやテレビ番組、HuluにNetflix、音楽ライブ、ネットニュース、podcast、それにTwitterやinstagram、居酒屋やカフェでのおしゃべりだって競合となり得ます。つまり、顧客の頭の中のシェアをいかに奪えるかを考えなければいけません。
そのためには、強いオファーを提供する必要があるのです。セールスの際に、見込み客にその場で買わずにはいられないと思わせられなければ、確実に失注します。そして、買わずにはいられないと思わせる最大の武器がオファーなのです。
だから、魅力的なオファーを作ることが、リストの次に重要だといえます。
セールスコピーライティング(How)
そして、3番目に「How(どうやって売るか)」が重要になります。あなたの商品を必要としている見込み客がいて、魅力的なオファーを用意できれば、あとは売り込むだけです。しかし、ただ「買ってください」と言っても、もちろん売れません。
あなたの商品やオファーをより魅力的に見せるために、売り方を工夫しなければいけませんよね。そこで必要になるのがセールスコピーライティングです。だから反対に言えば、リストとオファーが揃っていても、良いセールスコピーが書けなければ、やはり売れないのです。
リスト、オファー、セールスコピーライティング。オンラインでは、この3つが揃ってはじめて売れます。ここまで話した一連の流れは、実はマーケティングの話なんですね。つまり、セールスコピーライティングもマーケティングの一要素なのです。
セールスコピー単独で機能することはほとんどなくて、本来マーケティングと連動して活用します。ここでいうマーケティングとは、DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)のことですが、次にDRMとセールスコピーの関係について解説していきます。
セールスコピーとDRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)の関係
それでは、セールスコピーとDRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)の関係を解説していきます。まず、セールスコピーはDRMの一部として機能するということを覚えておいてください。
そのうえで、まずDRMとは何かということを説明していきます。DRMとは、セールスコピーと同様、通信販売ビジネスとともに生まれたマーケティングメソッドです。
日本語にすると「直接反応マーケティング」となりますが、つまり、顧客に直接アプローチして、顧客から反応を得ながら行うマーケティングという意味です。
テレビや新聞などのマスメディアを使ったマーケティングではなく、通販やオンラインビジネスで用いられるマーケティング手法と思っていただければ問題ありません。
そして、ボクたち小規模事業者が取り入れるべきは、DRMです。なぜなら、少ないマーケティング予算で実施できて、見込み客の反応を見ながら施策を行えるので、効率が良いからです。
DRMの3原則
DRMには3つの原則があります。それが上の図にも書いてある「見込み客を集める」「見込み客を育成する」「見込み客に販売する」という3原則です。「ダイレクト・レスポンス・マーケティング」というと横文字なので難しく感じるかもしれませんが、中身はとてもシンプルです。
まず、見込み客を集めます。これは、先ほど説明したリストを作るという作業です。需要のある見込み客を最初に集めてしまいます。
次に、見込み客を育成します。育成するとは、見込み客の抱える問題を浮き彫りにして、その解決策を与え、信頼関係を築くという過程のことです。マーケターによっては、「見込み客を教育する」という言い方をする人もいます。
最後に、見込み客に販売するというセールスがきます。このように、3つのプロセスを経るマーケティング手法がDRMです。
そして、セールスコピーはこれら3つ全ての段階で活躍します。なぜなら、最初の方でも触れましたが、セールスコピーはセールスレターとランディングページ、メルマガ、動画を作る際に必要となるからです。
まず、第一原則の「見込み客を集める」という段階では、集客のためのランディングページ(オプトインページ)が用いられます。次に、第二原則の「見込み客を育成する」という段階では、メルマガが使われるのです。
そして、第三原則の「見込み客に販売する」という段階では、セールスレターが用いられます。これら全てにセールスコピーライティングのスキルが必要です。
このように、セールスコピーライティングはDRMという大枠の中の一要素として活用されるのです。
だからボクたちは、セールスコピーライティングだけではなく、DRMも学ぶ必要があるんですね。DRMの基礎知識に関しては、以下の記事を参照してください。
セールスコピーはCVRを上げる手段の1つ
ここでは、DRMとの関係から、セールスコピーライティングのもう一つの重要な側面を解説していきます。
それは、「セールスコピーはCVR(コンバージョンレート)を上げる手段の一つである」ということです。CVR(コンバージョンレート)とは成約率のことです。
DRMを実施する上で、経営者やマーケターが日々チェックすべき3つの指標があります。それは次の3つです。
- リード(見込み客)
- CVR(成約率)
- LTV(顧客生涯価値)
それぞれ詳しく解説していきます。
リード(見込み客)
まず、リードとは見込み客のことです。DRMの第一原則は見込み客を集めることでしたね。そのため、経営者やマーケッターはリードの数をチェックすることが重要です。
CVR(成約率)
次にCVR(コンバージョンレート)ですが、ここでいうCVRは、見込み客に最初に販売する商品の成約率のことです。一番最初に販売する商品のことをDRMでは「フロントエンド」というのですが、CVRはフロントエンドの成約率のことを指します。
なぜ、フロントエンドの成約率が大事かというと、見込み客が顧客に変わるからです。つまり、まだ商品を購入していない潜在的なターゲット層が、フロントエンドを購入することにより正式に顧客に変わります。顧客は見込み客より、成約率が約10倍ほど高くなります。
そのため、どの程度見込み客が顧客に転換したかということを把握するために、CVRをチェックする必要があるのです。顧客転換率と言ってもいいかもしれませんね。
LTV(顧客生涯価値)
最後にLTV(ライフタイムバリュー)ですが、これは顧客生涯価値のことです。顧客生涯価値とは、1人の顧客が一生涯にもたらしてくれる粗利益の平均額のこと。
つまり、見込み客が顧客に変わった後も、別の商品を何度もセールスしていきます。フロントエンドの後に売る商品のことを「バックエンド」というのですが、実はDRMではバックエンドで利益を上げていくのです。
そして、一人の顧客が平均していくら購入してくれているのかという数字を把握することは、経営者にとってとても大切なことです。
※フロントエンドとバックエンドに関しては、以下の記事を参照ください。
このように、DRMではリードとCVR、LTVの数字を元に、適切な施策を打っていきます。そして、セールスコピーライティングは、主にCVRを上げる施策の一つに位置づけられるのです。
もちろん、リードやLTVを上げるのにもセールスコピーは必要なのですが、CVRを上げることに比べると相対的に重要度が下がります。なぜなら、リードはブログなどから無料で集めることもできますし、バックエンドを売ってLTVを上げるのはフロントエンドを売るより10倍簡単だからです。
反対にフロントエンドを売るのは10倍難しいと言えます。つまり、CVRを上げる施策が最も難しく、かつ最も重要だということです。そして、セールスコピーライティングは、CVRを上げるのに絶大な威力を発揮する重要な施策です。
このように、セールスコピーはDRMのさまざまな段階で活用されますが、最も重要な局面はCVRを上げる施策、つまりフロントエンドを売るときなんですね。フロントエンドを売る際のセールスレターやセールス動画において、セールスコピーライティングのスキルが求められるのです。
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